新規顧客の獲得や、既存顧客のリピート促進に使われている「ダイレクトメール(DM)」。Web広告やメールとは異なり、はがきや封書などを相手の手元へ直接届けられるのが特徴です。
一方で、「DMとは具体的にどんなもの?」「どのくらい費用がかかる?」「送った後の効果はどうやって確認する?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ダイレクトメールの基礎知識から種類、メリット・デメリット、送り方、費用、効果測定まで、初めてDMを検討する方にもわかりやすく解説します。
ダイレクトメール(DM)とは?
ダイレクトメール(Direct Mail)とは、商品やサービスの案内、カタログ、キャンペーン情報などを、個人や法人へ直接送付する販促手法です。頭文字をとって「DM」と呼ばれます。
SNSの「ダイレクトメッセージ」もDMと呼ばれますが、販促やマーケティングで使われるダイレクトメールは、主にはがきや封書などを送付する方法を指します。本記事でも紙のダイレクトメールについて解説します。
Eメール(メルマガ)との違い
ダイレクトメールとEメールは、どちらも特定の顧客へ直接情報を届けられる手法ですが、届け方やコスト、表現できる内容に違いがあります。
| 項目 | ダイレクトメール | Eメール(メルマガ) |
|---|---|---|
| 届け方 | はがき・封書などを送付 | メールで配信 |
| 必要な情報 | 住所 | メールアドレス |
| コスト | 印刷費・郵送料などがかかる | 比較的抑えやすい |
| 表現 | 紙質・サイズ・形状・加工などを工夫できる | テキスト・画像・動画などを使用できる |
| 効果測定 | QRコードやクーポンなどを利用 | 開封・クリックなどを計測しやすい |
どちらか一方に絞る必要はありません。DMで商品やキャンペーンを知らせてWebサイトへ誘導するなど、紙とデジタルを組み合わせる方法もあります。
ダイレクトメールの4つのメリット
1.手元に直接届けられる
DMは、はがきや封書として相手の手元へ直接届きます。メールやWeb広告のように画面上で流れてしまうのではなく、実物として目に触れる機会をつくれる点がメリットです。
一般社団法人日本メーリングサービス協会の「DMメディア実態調査2025」では、本人宛DMのうち56%が開封・閲読されています。
※出典:一般社団法人日本メーリングサービス協会「DMメディア実態調査2025」
2.紙ならではの表現ができる
DMはデザインだけでなく、用紙やサイズ、形状、加工などを工夫できます。
例えば、セール情報ならひと目で内容が伝わるはがき、商品について詳しく紹介したい場合はパンフレットを入れた封書など、伝えたい内容に合わせて形を変えられます。
3.既存顧客へ再来店・再購入を促せる
過去に商品を購入した顧客や、店舗を利用した顧客へ再度アプローチできることもDMの強みです。
「前回購入した商品の買い替え時期に案内する」「しばらく来店していない顧客へクーポンを送る」など、顧客の状況に合わせて内容や送付時期を変えることもできます。
4.Webサイトへのきっかけをつくれる
DMは紙だけで完結させる必要はありません。QRコードを掲載して、商品ページやキャンペーンページ、申し込みフォームなどへ誘導できます。
「DMメディア実態調査2025」では、WebへアクセスするタイプのDMを受け取った経験がある人のうち、53%が実際にWebへアクセスしたと回答しています。
紙で興味を持ってもらい、詳しい情報や申し込みはWebで案内する、といった役割分担も可能です。
※出典:一般社団法人日本メーリングサービス協会「DMメディア実態調査2025」
ダイレクトメールの3つのデメリット
1.印刷費や郵送料がかかる
DMでは、印刷費に加えて郵送料が必要です。Eメールと比べると1通あたりのコストが高くなるため、誰に何通送るのかを決めてから予算を組むことが大切です。
2.発送までに準備が必要
DMを送るには、企画、デザイン、印刷、宛名の準備、封入、発送などの工程があります。
セールやイベントなど実施日が決まっている場合は、到着日から逆算して準備を進めましょう。
3.効果測定の仕組みが必要
Web広告はクリックやコンバージョンを計測できますが、DMは送っただけでは「何人がDMを見て行動したのか」がわかりません。
DM専用のQRコードやURL、クーポンコードなどを用意して、発送前に効果を確認できる仕組みをつくっておきましょう。
ダイレクトメールの主な種類
DMにはいくつかの形状があります。予算だけで決めるのではなく、伝えたい情報量や目的に合わせて選ぶことがポイントです。
| 種類 | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| はがき・ポストカード | 開封せずに内容を確認できる | セール、キャンペーン、イベント告知 |
| 封書 | 複数の印刷物を同封できる | カタログ、商品案内、申込書など |
| 圧着はがき | はがきより多くの情報を掲載できる | 会員向け案内、キャンペーン詳細など |
はがき・ポストカード
はがきタイプは、封筒を開けなくても内容が目に入るのが特徴です。セールやキャンペーン、イベントなど、伝える内容を絞った案内に向いています。
スプリントでは、DMやキャンペーン告知に使えるカード印刷・はがき印刷をご用意しています。
封書
封書は、チラシやパンフレット、カタログ、申込書などをまとめて送ることができます。商品やサービスについて詳しく説明したい場合に向いています。
圧着はがき
圧着はがきは、紙面を折りたたんで圧着し、めくって中面を確認するタイプのDMです。通常のはがきより多くの情報を掲載できるため、料金やキャンペーンの詳細など、ある程度の情報量を載せたい場合に利用できます。
ダイレクトメールの送り方【5ステップ】
STEP1.目的・ターゲット・予算を決める
まず、「誰に」「何を伝えて」「どんな行動をしてもらいたいのか」を決めます。
例えば、休眠顧客の再来店と、新商品の認知拡大では、送る相手も掲載する内容も変わります。目的が曖昧なまま制作を始めないことが大切です。
STEP2.送付リストを準備する
顧客の住所や氏名など、DMの送付に必要な情報を準備します。古い住所や重複データが含まれていないか確認し、送付リストを整理しておきましょう。
STEP3.内容とデザインを制作する
DMを見た人に何をしてほしいのかを考え、キャッチコピーや掲載内容を決めます。
情報を詰め込みすぎるのではなく、「商品を購入する」「店舗へ来店する」「Webサイトを見る」など、次に取ってほしい行動がわかる構成にしましょう。
STEP4.印刷・発送する
デザインが完成したら印刷し、宛名印字や封入などの発送準備を行います。部数が多い場合は、印刷から発送までまとめて依頼すると、社内の作業負担を減らせます。
スプリントのDMサービスでは、DMの印刷から宛名印字、発送までまとめてご相談いただけます。
STEP5.効果を確認する
発送後は、問い合わせ件数、クーポンの利用数、QRコードからのアクセス数、購入件数などを確認します。
反応が良かった顧客層やデザイン、オファーを確認しておくと、次回のDMを改善しやすくなります。
ダイレクトメールにかかる費用
DMの費用は、大きく「制作・印刷費」と「発送費」に分けて考えるとわかりやすくなります。外部のリストや発送代行を利用する場合は、その費用も加わります。
印刷・制作費
印刷費は、サイズ、用紙、印刷部数、加工などによって変わります。デザイン制作を外部へ依頼する場合は、デザイン費も必要です。
郵便料金
日本郵便の通常料金では、通常はがきは1通85円、定形郵便物は50g以内で1通110円です。
※料金は2026年8月時点。サイズや重量、発送方法などによって料金は異なります。
※出典:日本郵便「国内の料金表(手紙・はがき)」
また、同一内容の広告を一定数以上発送する場合は、日本郵便の「広告郵便物」などの割引を利用できる場合があります。発送部数が多い場合は、印刷費だけでなく発送方法も含めて検討するとよいでしょう。
※出典:日本郵便「広告郵便物」
ダイレクトメールの効果を高める5つのポイント
1.送る相手を明確にする
DMは「何を送るか」だけでなく、「誰に送るか」が重要です。
すべての顧客へ同じDMを送るのではなく、購入履歴や最終購入日、利用したサービスなどをもとに対象を分けると、相手に合った内容を届けやすくなります。
2.次に取ってほしい行動を1つ決める
「商品を見る」「店舗へ行く」「申し込む」など、DMを見た後に取ってほしい行動を明確にします。
QRコードを掲載する場合も、読み取った先で何ができるのかを「詳しくはこちら」だけでなく、「商品ラインアップを見る」「キャンペーンに申し込む」など具体的に伝えるとわかりやすくなります。
3.受け取る人に合わせて内容を変える
購入した商品や利用時期などに合わせて内容を変えると、自分に関係のある案内として見てもらいやすくなります。
「DMメディア実態調査2025」では、パーソナライズされたDMについて、通常のDMと比べて52%の人が高い開封意向を示しています。
※出典:一般社団法人日本メーリングサービス協会「DMメディア実態調査2025」
4.送付するタイミングを考える
同じ内容でも、送る時期によって反応は変わります。セールや季節商品の案内なら購入を検討し始める時期に合わせるなど、顧客が必要とするタイミングから逆算して発送しましょう。
5.一度送って終わりにしない
DMは発送して終わりではありません。例えば、異なるキャッチコピーやデザイン、特典を用意し、それぞれの反応を比較する方法があります。
「どの顧客に」「何を送り」「どのくらい反応があったか」を記録し、次回のDMに反映していくことが重要です。
ダイレクトメールの効果を確認する方法
DMの効果を確認するには、発送前に「何を成果とするか」を決めておきます。
- DM専用QRコードからのWebアクセス数
- 専用クーポンコードの利用数
- 問い合わせ件数
- 資料請求・申し込み件数
- DM経由の購入件数・売上
例えば、1,000通送って20件の問い合わせがあった場合、問い合わせを成果とした反応率は2%です。
反応率だけでなく、DMにかかった費用と得られた売上・利益を合わせて確認すると、次回も実施すべきか判断しやすくなります。
ダイレクトメールに関するよくある質問
DMはどのくらい読まれていますか?
「DMメディア実態調査2025」では、本人宛DMの開封・閲読率は56%でした。また、本人宛DMを受け取った人のうち15.2%が、Webで調べる、問い合わせる、商品・サービスを購入・利用するなど、何らかの行動を起こしています。
ただし、実際の反応は商品・サービス、送付先、内容、タイミングなどによって変わります。自社でDMを実施する場合は、平均値だけで判断せず、発送ごとの結果を確認することが大切です。
※出典:一般社団法人日本メーリングサービス協会「DMメディア実態調査2025」
DMの効果はどのように測定すればよいですか?
DM専用のQRコードやURL、クーポンコードなどを用意すると、Webアクセスや購入につながった件数を確認できます。電話や問い合わせをゴールにする場合は、受付時に「何を見て問い合わせたか」を確認する方法もあります。
DM発送を外部へ依頼するメリットはありますか?
発送部数が多い場合は、印刷だけでなく宛名印字や発送作業を外部へ依頼することで、社内の作業負担を減らせます。自社で対応する場合と比較し、部数や作業時間を踏まえて検討するとよいでしょう。
まとめ
ダイレクトメールは、はがきや封書などを使って顧客へ直接情報を届ける販促手法です。新商品の案内やキャンペーンの告知だけでなく、既存顧客の再購入や再来店を促す施策としても活用できます。
成果につなげるには、送る相手と目的を明確にし、発送後の反応を確認できる仕組みを用意しておくことが大切です。QRコードやクーポンコードなども活用しながら、次回の施策につながるデータを残していきましょう。
スプリントでは、DMの作成から発送までまとめてご相談いただけるDMサービスをご用意しています。DMの実施を検討している方は、ぜひご活用ください。

